「くしゃみ」 の由来
「は は は はぁ~っくしょん」
風邪のひきはじめ、埃っぽい場所に出くわした時、我々は止めることのできない生理現象におそわれます。
本当はティッシュを調べていたのですが、途中で出くわしたこちらのほうが面白かったので、方向転換。
今日は「くしゃみ」について。
くしゃみはどんな時にでるのでしょうか?
鼻や気道に付着したウイルスや埃といった異物を、激しい呼気とともに体外に排出しようとしてでるそうです。
原因としては物理的な刺激や刺激物質の吸引、アレルギー反応などがありますが、視界が突然明るくなった時などにも発生することがあるそうです。
てことは、トンネルから出たときなどはくしゃみが出やすいって事でしょうか。
意識した上で是非一度試してみたいですね。
くしゃみは反射的な反応なのでなかなか止めることはできません。
同類に咳がありますが、その違いは?
それは気道の位置なのだそうです。
より深い位置、下のほうにおける同様な反射が咳となるのだそうです。
外に吐き出す反射ということで二つは括ることができそうです。
そして本題。
その由来は?
くしゃみ くしゃみ・・くしゃみ、どこも切れないし、今回は何も思い浮かびません。
くしゃみの由来
くしゃみは「嚏(くさめ)」という語が変化したことばなのだそうです。
ところで嚏って何? テイ タイ くさめ と読むそうで、これ一字で現在はくしゃみと読むようです。
中世の日本ではくしゃみをすると鼻から魂が抜けると信じられていたそうです。写真と一緒?
だからくしゃみをすると寿命が縮まると信じられていました。写真と一緒ですね。
そこで早死にを避けるため「くさめ」という呪文を唱えるようになったそうなんです。
いつしかそれが「くしゃみ」という名前となり、その行為そのものを指すようになったと。
「くさめ」という呪文の語源ははっきりしていないそうですが、その説をいくつか。
1、陰陽道の「休息万命(くそくまんみょう)」や「休息万病(くそくまんびょう)」を早口に言ったものとする説。
2、くしゃみの擬声語の名詞化とする説。
3、 「糞食らえ」を意味する「糞食め(くそはめ)」が変化したものであるという説。
3番の糞食らえ説が有力なそうですが、あまりキレイではないですね。
吉田兼好の『徒然草』(つれづれぐさ)の中には、
「ある人清水へまゐりけるに、老いたる尼の行きつれたりけるが、道すがら、「嚔(くさめ)、嚔」といひもて行きたれば、「尼御前何事をかくは宣ふぞ」と問ひけれども、應へもせず、猶いひ止まざりけるを、度々とはれて、うち腹だちて、「やゝ、鼻ひたる時、かく呪はねば死ぬるなりと申せば、養ひ君の、比叡の山に兒にておはしますが、たゞ今もや鼻ひ給はんと思へば、かく申すぞかし」と言ひけり。あり難き志なりけんかし。」
というように、鎌倉時代に、「嚔(くさめ)」が用いられ、その歴史の長さをうかがい知ることができます。
ついでに、人に噂話をされている時にくしゃみが出るという俗信を皆さんも聞いたことがあることでしょう。
地域にもよりますが、くしゃみの回数によってどのような噂をされているかという解釈もあるそうです。
これは知りませんでした。
「一そしり二笑い三惚れ四風邪」こんなことわざ知ってますか?
意味は、一回だったら批判される噂、2回だったら物笑いの種にされている、3回だったら誰かに惚れられているが、4回もくしゃみするようだったら風邪をひいている。
真剣な話の途中にくしゃみをしたなら、場が和んだり、緊張感がないと罵られたり、時と場合、回数などによって解釈が変化する変幻自在の反射的生理現象「くしゃみ」
それを熟知して自分のものにし操るのは「加藤 茶」さんくらいかもしれませんね。
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